大西 俊郎ゼミナール

担当教員
大西 俊郎

経済学研究院 経済工学部門 数理情報講座

研究テーマ
  • ベイズ予測における双対性
  • モデル平均およびモデル選択
  • ベイズ型一般化線型モデル

【授業の概要】
近年注目を集めているBayes統計学を学ぶ.統計学は科学の文法と言われることがあり,自然科学・人文科学・社会科学の幅広い学問分野で実証分析・データに基づいた意思決定に用いられている.Bayes統計学の特長は,事前情報とデータを統合することによって合理的な推測を可能にする点にある.未知パラメータの個数が多い場合にパフォーマンスがよいことが知られている.ビッグデータでは多数の未知パラメータを含む統計モデルが用いられるため,今後その重要性がますます高まると予想される.2年次後期の「数理統計学」で学んだ内容は,Bayes統計学と対比して頻度主義の統計学と呼ばれる.Bayes統計学と頻度主義の統計学について,大学院レベルの入門書を1通り学ぶことを目標とする.演習は3・4年合同で,2コマ連続(90分×2)で行う.教科書を分担して輪読するセミナー形式で学ぶ.

【授業計画】
1. Bayes統計学
Bayes統計学の入門書を精読する.2項分布と正規分布を例題としてBayes統計学の基本的考え方を理解する.事前情報をパラメータが従う確率分布として表現し,事前情報とデータを統合する方法を習得する.シミュレーションにおける必須のツールであるマルコフ連鎖モンテカルロ(Markov Chain Monte Carlo, MCMC)法を学び, 統計ソフトウェアRでプログラミングする.また,大学院レベルの教科書を輪読し,理解を深化させる.

2. 頻度主義の統計学
統計ソフトウェアRを使いながら,頻度主義の数理統計学を復習する.Rの利用を通してプログラミングを学ぶことができ,かつ,グラフィック機能を使うことにより数理統計学を視覚的に理解できる.また,大学院レベルの教科書を輪読し,2年次の数理統計学では取り扱わなかった最尤推定や十分統計量などの概念を学ぶ.

3. 数学の知識の補強
1年次に使用した微分積分学と線形代数学の教科書で未修部分を学ぶ.例えば,級数,微分方程式,2次形式など.

【教科書】
・『確率の基礎から統計へ』 吉田伸生,遊星社 (2012)
・『R によるやさしい統計学』山田剛史・杉澤武俊・村井潤一郎,オーム社 (2008)
・『入門ベイズ統計学』 中妻照雄,朝倉書店 (2007)
・1年次に使用した微分積分学と線形代数学の教科書

【参考書】
・"Introduction to Mathematical Statistics (8th ed.)", Hogg, R.V., McKean, J.W and Craig, A.T. (2018).
・"Probability Theory – An introductory Course", Sinai, Y.G. (1992).

【その他】
・統計学の理論を体系的に修得することおよび乱数を使ったモンテカルロ・シミュレーションを学べることが本ゼミの特色である.
・ゼミ論文の代わりに統計検定2級の合格を課す.2級は大学基礎科目レベル.検定試験については下のリンク参照.
・要望に応じて自主的な勉強会を行うことも可能.経済学部のカリキュラムにない数学(複素関数,ルベーグ積分)の本の輪読,アクチュアリー試験対策を実施したことがある.

  • 『入門ベイズ統計学』
    『入門ベイズ統計学』
  • 『確率の基礎から統計へ』
    『確率の基礎から統計へ』
  • 『R によるやさしい統計学』
    『R によるやさしい統計学』

  • "Introduction to Mathematical Statistics (8th ed.)"

  • "Probability Theory – An introductory Course"
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