大西 俊郎ゼミナール

担当教員
大西 俊郎

経済学研究院 経済工学部門 数理情報講座

研究テーマ
  • ベイズ予測における双対性
  • モデル平均およびモデル選択
  • ベイズ型一般化線型モデル

*** 2025/11/07修正 ***
【授業の概要】
データ解析に必要な数理統計学のさまざまな手法を学ぶ.近年注目を集めているBayes(ベイズ)統計学も含まれる.
 統計学は科学の文法と言われることがあり,自然科学・人文科学・社会科学の幅広い学問分野で実証分析・データに基づいた意思決定に用いられている.Bayes統計学の特長は,事前情報とデータを統合することによって合理的な推測を可能にする点にあり,未知パラメータの個数が多い場合にパフォーマンスがよいことが知られている.ビッグデータでは多数の未知パラメータを含む統計モデルが用いられるため,Bayes統計学は今後その重要性がますます高まると予想される.2年次の数理統計学Ⅰ・Ⅱで学んだ内容は,Bayes統計学と対比して頻度主義の統計学と呼ばれる.
 この授業では,定評のある数理統計学の教科書の輪読を通じて,Bayes統計学を含むさまざまな数理統計学の手法を修得することを目標とする.教科書を分担して輪読するセミナー形式で学ぶ.演習は3・4年別に行う(3年生は4時限,4年生は5時限).

【授業計画】
1. 3・4年次の全60回(90分×15回×4学期=90時間)の授業で「データ解析のための数理統計入門」を読了することを目標とする
(1) 教科書の第1章から第9章は,数理統計学Ⅰ・Ⅱと重なる部分が多いが,数理統計学Ⅰ・Ⅱで取り扱わなかった内容も含まれている.
第1章 確率モデル,第2章 確率変数と確率分布,第3章 2変数の同時確率分布,
第4章 期待値と積率母関数,第5章 統計モデルとデータの縮約,
第6章 大数の法則と中心極限定理,第7章 正規分布から導かれる分布,
第8章 パラメータの推定,第9章 仮説検定と信頼区間

(2) 教科書の第14章でBayes統計学の考え方を学ぶ.
第14章 ベイズ統計とMCMC法

(3) 第10章から第17章でさまざまな数理統計の手法を学ぶ.単回帰と重回帰は基礎計量経済学Ⅰ・Ⅱでの学習の復習となる.
第10章 カイ2乗適合度検定と応用例,第11章 回帰分析―単回帰モデル―,
第12章 重回帰モデル,第13章 ロジスティック回帰とポアソン回帰,
第15章 分散分析と多重比較,第16章 分布によらない推測法,第17章 多変量解析手法

2. 必要な数学知識を補強する
1年次に使用した微分積分学と線形代数学の教科書を利用して,必要な数学知識を補強する.

3. プログラミング言語の習得
Pythonまたは統計ソフトウェアRの初歩的な部分を学び,グラフィック機能を使うことにより教科書の内容を視覚的に理解する.PythonまたはRの利用を通してプログラミングを学ぶことができる.

【教科書】
『データ解析のための数理統計入門』久保川達也,共立出版

【参考書】
数理統計学Ⅰ・Ⅱ,微分積分学Ⅰ・Ⅱ,線形代数学Ⅰ・Ⅱの教科書

【その他】
1. 統計学の理論を体系的に修得することがゼミの特色である.PythonやRによるプログラミングも学ぶことができる.
2. ゼミ論文の代わりに統計検定2級(3年次),準1級(4年次)の合格を課す.2級は大学基礎科目レベル.検定試験については http://www.toukei-kentei.jp/ を参照.
3. 要望に応じて自主的な勉強会を行うことも可能.経済学部のカリキュラムにない数学(複素関数,ルベーグ積分)の本の輪読,アクチュアリー試験対策を実施したことがある.

  • データ解析のための数理統計入門
    データ解析のための数理統計入門
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