授 業 計 画
第1回 オリエンテーション
第2回 中国経済入門
第3回 経済発展と産業構造の変化
第4回 農業の衰退の背景とその評価
第5回 日本企業の対外進出による構造変化−空洞化か、国際分業か
第6回 続き
第7回 サービス経済化−アメリカの復活、日本の低迷の背景要因、中国の新しい発展戦略
第8回 続き
第9回 大企業と中小企業の二重構造と産業の競争力
第10回 産業組織論のレビュー:S-C-Pパラダイム
第11回 ケース@:牛乳産業−製品差別化
第12回 ケースA:自動車産業−市場集中、規模の経済性、参入
第13回 ケースB:電力産業−垂直統合、自然独占
第14回 ケースC:セメント産業−M&A
第15回 まとめ−産業政策の効果、必要性?、産業育成政策、産業構造調整政策
コアセミナー
鉄は熱いうちに打て。大学に入学したばかりの1年生に大学の醍醐味である、ゼミを通じた研究活動の一端を味わってみてもらいたいと思います。まずテキストを輪読し、我々の生活する九州地域の経済を産業という視点から見ればどう見えるか、そのための分析視角はどのようなものか、学びとりましょう。そしてテキストの内容を踏まえ、@テキストが出版された後の変化
Aテキストは明確には取り上げていない点ですが、中国との結びつきの状況について、自らリサーチ(調査)をしてみましょう。研究につながる「仮説」のひねり出し方、具体的なデータ収集方法などについて個別に指導していきます。
中国語経済
本講義の内容は、中国語の学習ではなく、中国語で書かれた経済関連文献を読み、採り上げたトピックの理解を深めるために、関連する経済理論や日本の状況などを比較参照しながら、題材を批判的に検討することである。履修者は、順番に少なくとも1回は、題材の要約、関連する経済理論や日本の事例紹介を含んだ発表を行い、授業で参加者が行った議論の内容も盛り込んだリポートを期末までに作成することが求められる。題材は、産業経済論をベースに、具体的な中国の事例についてケーススタディを行っている論文を選別する。採り上げる論文は毎回10ページ程度で量は多くない。精読よりも多読する能力の形成を目標とする。したがって全学教育で受けた中国語授業と比べると少なからず飛躍がある。過去4年間の講義経験ではかなり予習に時間がかかるようであるが、それ以外に中国語文献を読解する力をつける方法はない。少なくとも発表担当の回については入念な準備を求め、発表の出来が悪い場合には厳しい評価を行う。しかし講義の目的は、中国語が読めるようになりたい、中国経済というテーマを現地の言葉からより深く掘り下げたいという熱意のある学生諸君の役に立つことであり、無為に難度を上げるつもりはない。学生諸君が少し背伸びして頑張ればクリアーできる水準に目標を設定する。また文意の取れない文章がある場合、オフィスアワーを利用して教員に質問することを認めるので積極的に活用してほしい。